甦鬼(そき)と読む。
自然の輪廻を生きる鬼で、鬼神の仲間です。
丸くて黒いツノが生えていて、鋭いキバをもつ。一つ目。
宙に浮いて移動します。
死体を食べる鬼、屍食鬼で、死体を探してあちこちさまよいます。
死体であればなんでも食べる。骨から体毛まで、なんでも食べる。
自分が食べる為に生き物を殺す、という行為ができない。
というより、そもそも殺しができない。生命を大事にする鬼なのです。
自然に発生した死体を食べて、その生物の遺伝子を取り込みます。
そしてその集めた遺伝子の中から一つだけ種を選んで、
その生物になり、しばらくその生物として死ぬまで生きる。
この輪廻転生している間は甦鬼の記憶がない。
その生物として死んだあと、ふたたび甦鬼として甦る。
また死体を食べて、別の種へ輪廻転生し、死ぬまで生きる。
この繰り返しをする、動物のような鬼です。
食べた死体から異常に少ない種があれば、その生物になって子孫を
増やすなど偶然助ける場合もあったりする。
輪廻転生して生きている間に、その生物と同種の死体を食べると、
甦鬼に戻れなくなる。
自然界でそういう場面はあるので、その過程でしんでしまう甦鬼もいる。
同じ種を食べ続ければ生きられるという条件があるが、
基本的に輪廻転生中は甦鬼の記憶はないので、その判断ができない。
まれに甦鬼の記憶を持ったままの場合があり、その場合は判断はできる。、
同種を食べた場合は半甦鬼になり、その生物の特徴と甦鬼の
両方の特徴をもってややこしい状態になってしまう。
これが東家の亨と久遠の状態です。
亨くんは人間だったのに甦鬼の血も持っていたから逆パターンだったけど・・・
甦鬼は私利私欲の悪意のある殺しは憎んでいて、
昔はそういった事をした人間をこらしめたりした事はあったみたいだけど、
今は人間が多すぎて生命線の死体を探すのすら困難になってきている。
山だけだと他の動物の事もあって足りないこともあるのです。
亨くんは人間社会に出られる姿なので、そこから少しでも持ってこれないか努力しています。
自然に生きる、という動物のような鬼なので、鬼っぽくないですが、
昔は戦争や土葬もあり、道端や墓を掘り返して死体を食べたりしてた鬼なので、
人間からしたらおそろしい鬼に見えてたかもしれませんね・・・