手記

  • カテゴリー

  • 過去記事

流夢
離人症と明晰夢2020年10月11日 

夢で会える 体外離脱入門」著者:高羽そら
この本をさっき途中まで読みました。
けっこう前置きが長くて、それを読むのに時間がかかって、
途中で読むのを辞めてしまっていた本でしたが、さっきふと読む気が起きて、途中まで読んできました。

明晰夢の本です。
もっと言うと、明晰夢を越えて、自分の体から意識が抜け出す体外離脱の入門書です。
そんなの大丈夫なのか!?と思うかもしれませんが、ものすごい軽い気持ちで書いてある面白い本です。笑
夢は誰でも見てるじゃないですか。
誰でも見れる夢だから、夢から入れば、誰でもできる事ですよ、というのを書いてるんですね。

自分は明晰夢に興味がありながらも、やれなくてもいいや、と思っていました。
むしろやるのを怖がっていたかもしれません。
明晰夢は見たことはあるっちゃあると思うんですが、曖昧です。
前どこかの記事でも書きましたが、自分に一番多い夢の現象として、
「夢の中ではっきり複雑な思考をして行動を選択している」というものがあります。
これは明晰夢に近いようで、でも、夢の中で夢と思っていないので、微妙な感じなんです。

普通は逆だと思うんです。(夢なので普通はよくわかりませんが)
夢と知覚してから、夢の中で思考ができるようになり、自由に行動できるようになる、というのが一般的な明晰夢の順序だと思うんです。
自分は、「夢の中で夢だと自覚する」という部分だけ、はっきりと抜けてしまっている。
ただ、夢とは自覚していないので、その夢の中の範囲でできる思考しかしていません。
現実の思考力まではやっぱり持ち込めていないと思います。

これには原因がはっきりわかっているつもりです。
「夢の中に現実の意識を持ち込みたくない」からだと思います。
これも原因があって、本当に昔から怖がりで現実が怖くて、夢に逃げていたからです。
夢に助けを求めて、現実の事を忘れる。
我慢強くて、理性が強すぎるので、現実でのこころの圧迫感がとてもすごかった。
でも、夢ならそれを開放して、めちゃくちゃな世界で暴れられる。これがストレス解消になっていた。
そういう夢との付き合い方をしてきたから、
明晰夢の一番の特徴である「夢の中で夢と自覚し、現実の意識を持つ」という事に、強い抵抗感があったんです。
現実の自分の思考なんか持ち込んだら、また自分のこころを縛って行動してしまいそうだったから。
だから、明晰夢を見れなくてもいいと思っていた。

・・・

本を読んで、明晰夢を見るのに必要な初歩的なステップがよく分かった。
夢を覚えられない、馴染みがない人でも分かるように書かれていた。良い本です。
それらを読むと、本当に自分に足りないのは、やっぱり、夢の中で夢だと自覚する事だけだった。
夢日記も、夢を覚える事も、夢のパターンも、すべて問題ないので、あとはそれだけ・・・
でもそれが厄介だ。
なんせ、今まで夢に現実の意識を持ち込みたくなかったから、何年もそういう気持ちで夢を見ていたから。
それに、今の自分は離人感も強く感じている。
現実にいながら、現実味のない日々を送っている。
現実だとは分かるが、夢のような気もする。現実だと判断はできるが、その実感が薄い。
だから、「現実」と「夢」の境界が、地味に曖昧なのだ。

本に書いてあった、夢の中で夢を自覚する方法、
理屈はものすごい分かる。この方法なら、間違いなく行けると思った。
でも、その方法だと、離人感がものすごい邪魔な事に気付いた。
現実でも夢のような感覚なのに、そんな弱い意識を夢に持ち込めるのかがとても不安で・・・
むしろ夢の中の方が強い意識を持っている感覚があります。生き生きとしています。
この本の方法は、現実の意識がはっきりしている、正常な人向けだと思った。
ただ、やってみないと分からないので、書いてある通りには取り組んで見ようと思う。
やっているうちに、現実の意識にも変化が現れるかもしれないからね。

・・・

明晰夢に取り組みたくなった理由として、この離人感を治したいというのが大きい。
心理カウンセラーさんの本で、離人症に悩まされていた人が、夢を夢と自覚して明晰夢を見ているうちに、離人症が治ったというものを読んだことがあって、自分もその効果を頼りたくなった。
治る理屈は何となくわかります。
夢は現実の意識とリンクしていますし、表裏一体です。
夢でも現実の自分のこころをはっきり持って行く事ができれば、夢と現実での差がなくなって、こころのピントが合っていくんです。
(伝えにくいけどほんとにそうだと思う)

自分の離人感の原因はよくわかっている。
仕事で理不尽な怒りをぶつけられたショックで、それ以来全く治らない。
現実でこういう事がまたあったら怖くて、自己防衛で現実味を無くしているのだと思う。
うつ病から復帰した際、一度治ってはいたのに、社会復帰中のそういう仕打ちで、また戻ってしまった。
それ以来、何年もこのままで、本当につらい。
自分のこころと現実の間に、強固な防衛壁を固めている感じ。
ただ、現実が見えないと危ないので、とても分厚い透明のガラスの壁になっていて、見えるけども、見え方がぼやけてフィルターがかかっている感じ。
そのおかげで助かったことは何度もあったけど、自分が好きな事でさえ感動が薄まって、これでは楽しくない。
いい加減治したくて、でも傷つきたくないから離人症になってしまっているので、このフィルターがはがれたら怖いんだろうなとも思う。
完全に、こころの傷の問題です。

夢に現実の意識を持ち込みたくない、という夢との付き合い方も、変えるには勇気がいる。
今まで安定した逃げ場であった夢の世界を、大きく変えるという事だ。
現実を忘れたくて夢を見ていたのに、それをなくす行為にも思うから。
実際は、違う世界だと思うので、そんな怖いことはないと思う。でも怖い。
明晰夢を見たとして、そこから何がしたいかを、しっかりイメージしていきたいと思う。
そうしないと、いつまでたっても怖くて、変わらないんだろうなと思う。

ここ最近本当にぼーっとしていて、怖い夢も見続けるし、
心理的に進歩がないように思うので、変わるキッカケ作りになったらいいなぁと思います。