手記

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亨くんと山
お別れ2021年03月14日 

暖かくなってきたし、久しぶりにお山散歩しようかなと思って、
ちょっと歩いてきました。
でも、なんか様子がおかしくて、入口に看板が増えていて、
「えっ・・・」となりました。
どうやら本格的に開発が入る事になり、会社の私有地になることが決定したそうです。
日付はまだ先ですが、既に整地され始めていて、もう、完全に人の手が本格的に入っている。
えぇ・・・えぇ・・・・・

元々多少は人の手が入っていた所です。
でも市の土地だったので、別に誰の土地ってわけでもなかった。
買われたのかな・・・確かにこんなとこじゃ市が使う事もないだろうなっていう使いにくい土地だし。
なので、たぶん今後その山に入る事ができなくなる。

自分がうつ病になってから、癒される為に入っていたので、とてもお世話になった山でした。
意味ないかもしれないけど、もう入れない事を悟って、深々とお辞儀をしてきた。
本当にありがとうございました。

久しぶりにその山を散策したけど、本当に整地されてて同じ場所のような気がしなかった。
いつか人が入ってくるんじゃないかという別の緊張があって、もうこりゃ無理だなと。
人に会いたくなくて入っていたので0(:3 )〜 _(‘、3」 ∠ )_
生い茂った竹林は更地になり、がけ崩れの瓦礫は綺麗に撤去されて道になり、
三つ葉の生い茂った泥道は綺麗になり、山の入口には砂利がひかれていた。
人の手がちゃんと入るとこんなことになるんだなぁと。
なんか切なくなった。

人の手が入らない山の中の植物って、日常生活では見る事がないほど大きく成長しているものが多くて、かなり別世界に感じるのです。
それが好きで、人間社会に疲れたら入って、川と葉の擦れる音を聞きに行っていました。
野生の椿や山茶花もあるので、とても美しくて。
でも、整地された影響で外界の音が普通に聞こえていて、山奥の音の遮断ってすげぇんだなと改めて感じました。
また夏になるとすんごい涼しいんだけど、夏になる頃にはもう完全には入れなくなっているだろうから、もう、見れないんだよね。夏の山。

ちょっと悲しかったけど、まぁ仕方のない事です。
結局そういう事ができる力のあるものが強いのだ。それに従うしかない。
いままで本当に私を包み込んでくれて、ありがとうございました。
こういう山に対する憧れと感謝は、鬼少年で描いていきたいなぁと思っています。