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ひすいちゃん
神の居所2023年05月13日 

最近の自分、行動がめちゃ早いというか・・・
今日は早速、手作りの糸を作る為の
「イラクサ」もしくは「カラムシ」という植物を探しに行っていました。

引きこもりをキメているせいで、
今住んでる地域の植物の分布がよくわかっていない為、
久しぶりのこの土地での冒険になりました。

・・・

今日は雨でしたが、とりあえず植物の採取の前に神社へ寄り道。
祈りの後、一瞬の時間どしゃぶりになったので、
なにか聞いていらしたんでしょうか(´ω`)

余談だけど、自分は一人で自然に対し真面目に祈ってると、
偶然天候が変わる事が昔からよくあるような気がします。
(一人じゃないと人を気にして祈りに集中できないので・・・)
これは神社に行ってない頃からで、子どもの頃から山に祈りを個人的にしていました。

私に合わせて天候が変わるというより、
私がそのタイミングでそこに存在する運命って感じだとは思うんですが、
この天候変化の瞬間がなんか好きで、自然への感謝が楽しく、嬉しく、尽きません。

そんで参拝した後にふと思ったんだけど、
先日の日記でも言ってた「祈りと願い」について。
やっぱ私にとって神社での祈りは「世界と平和への感謝、祈り」で十分な気がしました。

それが保たれているだけで、自分が頑張れる、
幸せの土台はもう既に用意されているわけで、
これ以上の幸せを神様に何を望めばいいのかと感じています。
個人的な願い事は、基本はいらない。
そういう段階でいられる事に本当に感謝しています。

・・・

というのも、やっぱり神社に関わってこなかった人生の方が長くて、
その期間は「自分の中の神」を信じて生きてきたわけで、
個人的な願いを叶えてくれる神様は、
既に自分の中にいつもいる、と思ったのです。

だから、そういう部分を人と比べて偽善っぽいとか、気にしない事にしました。
全くお願いしないという事はないかもしれませんが、
基本はそれでいいかと思いました。
神社のルーツは自然への感謝であり、
それは私が個人的に勝手にやってた山への感謝と変わらないのです。
今までと同じと思えばいいかなって思いました。

神社のいいところはこういうとこですね。
人の世界にある文化でありながら、
「自然」に触れられるようになっていて、
それらへの感謝を忘れないように残されてきています。
それを考えると、自分の精神の背筋が伸びる。
境内にいる間のどしゃぶりが面白すぎて、なんか笑っちゃいました。

・・・

雨の日は人が少なくなるし、
植物の中にいるとすごく心地いいので、基本的には好きです。
傘や靴をとって、たまに体で雨を浴びると気持ち良かったりする。
(今日はやってないし安全なとこでいつもやります・・・)

と思ったけど、「イラクサ」もしくは「カラムシ」を探していて
「カラムシ」を見つけ、テンションが上がって
今日は傘を地面に置きっぱなしにして、雨の中夢中で草の採取をしてしまっていました_(:3」 ∠)_
通行人の人とか普通にいたので、
後から考えたらすっげぇ変質者だ・・・・・って思ってしまった。
人間社会めんどくせぇ!

・・・

「イラクサ」だったら茎の表面に少しトゲのようなものがあって、
素手での作業はできないので、軍手がない今の状態での採取は諦めようとは思っていました。

どちらも繊維はとれるものの、
「カラムシ」の方がトゲがなくツルツルで扱いやすいので、こちらの生息地が分かってよかったです。

その場で葉を落とし、繊維を取る茎の皮を取る。
まだ初夏で大きくはないですが、できるだけ茎の太いものを4本分頂きました。
他の部分はその場の草むらににリリース。ありがとう・・・
(この作業が不審者感すごかったと思う)

・・・

家に帰って早速作業を開始。
ボウルに水を入れて、採取した皮が乾燥しないように浸しておく。

汚してもいいような平らな板がなかったので、仕方なく新聞紙の束で代用。
苧引きという余分な部分を除去する作業を、包丁の背の部分でやっていきます。
(ほんとは専用の道具があるらしい)

新聞紙がよわいせいで、あんまりゴリゴリやると新聞紙が絡む・・・ので、
包丁で固定して、皮の方を引っ張る形で繊維のみを取り出していく。
でもこれだと細かい部分もちぎれちゃうので、ほんとは道具そろえてやった方がいいんだろう・・・
とりあえず今できる方法でやっていく。

・・・

たった4本分の繊維を取り出すのに、2時間近くかかった・・・・
こんな感じで取り出せました。

カラムシの繊維
これがカラムシの繊維です。
4本でこれだけっ・・・!
昔の人はこれで紐や衣服を作ってたと思うと、すごすぎる。

試しに1本だけ撚って、普通の手縫い用糸の太さの糸を作ってみたら、
固い感じはあるものの、簡単には千切れない丈夫な糸ができました!
ほんとにできたー!!!

・・・

簡単だった。
たしかに茹でたりとか発酵とかの難しい工程はなくて
とても簡単だったけど、ひたすら大変だった。
たくさんつくるのは大変そうだ。
だれか一緒に作ろうぜ0(:3 )〜 _(‘、3」 ∠ )_

虫が少ないのも、初夏で草木も大人しい今の時期しかないし、
もうちょっと暑くなると今度は蚊がすごいだろう。
近いうちにもう一度収穫にいくか、ものすごく迷っている・・・でも大変じゃぞ・・・

あと、イラクサは赤みのある染料にもなるらしいし、
食用にもできておいしいらしい。
アクも少なく毒もない、
こんなに有用な植物が雑草で駆除されまくってるって、ちょっと悲しいね。

インディアンでもアイヌでもそうだけど、
人間にとっての有用になっている植物や動物は、
神様からの贈り物という認識がとても強い。
縄文時代から使っていたそうな。

この植物も、きっとそういう神様からの贈り物のひとつなのだろうと感じたけれど、それを使わなくなった人間たち・・・
寂しいような、ちょっと切なくった雨の日でした・・・