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流夢くんと夢うさぎ
夢のお勉強2019年08月25日 

何年かぶりに図書館に行って、夢分析のいつくかの本を試し読みしてきました。
気に入ったものがあれば自分で買いたいなぁ・・・と思ってたのですが、
一番良かったなと思った本が絶版で中古も高額になっていたので、おとなしく図書館で借りてこようと思います0(:3 )〜 _(‘、3」 ∠ )_
今日は借りてきても期限内に読める気がしなかったので、とりあえずまた行く予定があるのでその時まで保留。

今回読んできた本でその面白かった本は「平安貴族の夢分析」という本です。
平安貴族たちの残した古典書物を元に、当時の人たちは夢をどう扱っていたのか、という事を書き記した本になります。
参考にした古典は、有名な「源氏物語」「蜻蛉日記」「更級日記」などから。
他にも古今和歌集など、和歌からも。
あいにく私は古典にはそこまで興味がなかったので、分かるか心配だったのですが、ちゃんと分かるように書かれていて助かりました。笑
ちょっと古典文学にも興味を持てたのもよかったです。
全部を読み切ったわけではないのですが、残りは古典書物の該当文章を元に分析をしていく、というのをひたすらしていただけだったので、時間をかけて読まなければいけませんが、だいたい同じ流れなんだな、という内容でした。

ぶっちゃけかなり現代的で現実的で、夢がないような理論的な本です。笑
きっぱり、こうに違いない、疑問である。という言い回しを使っていることが多いので、言い方としては優しくないけど、理論的に、科学的にとらえたい方には入ってきやすい内容なのではないでしょうか。

自分が面白かったと思ったところは、「当時の古代人は夢を良くも悪くも都合のいいように使っていた(要約)」という部分でした。
当時の時代背景としては、現代よりもずっと宗教が重要な部分にあり、多くの人々のこころの拠り所になっていた部分が多かったのです。
なので、よく聞く夢で神様のお告げが、とか、そういうのは、実生活の部分で宗教がより多くの部分を占めていたから、そういう夢が多かったのかもしれない、という話は納得です。
中にはホントに神様からお告げがあった方もいたかもしれませんが、まぁこの本ではその説はないという。笑
あくまでも脳科学の睡眠の仕組みや心理学の面を前面に出して書かれています。

そしてその良くも悪くも都合の良いように使っていた、という部分ですが、
この平安時代の時点では、夢の内容も大事な情報として重視され、夢を人に話し、話され、いろんな判断や交流に使われてきました。
悪い夢を見たから、この件はやめる、というのも、普通にまかり通っていたようです。
今風でいうと、「会社でしぬ夢を見たので、今日は行きません。休みます。」というのが通ってしまうようなものです。
夢なら願いが通るという事もあり、嘘の夢を捏造して拒否やサボりをしていたこともあったようです。
うらやましいな・・・・・・

また、夢を僧侶の人に見てきて、とおつかいのように頼んだり、
こんな夢を見たがどういう意味か、と僧やそれを職業とする人に、夢解きを依頼したりと、本当に夢の話が盛んにおこなわれていたようです。
その分析の結果も、時代背景を考えれば色々納得できる内容という解釈も書かれていて面白かったし、
また、意外とこの夢を見たら悪い事だ、良いことだ、というような、現代で言う「夢占い」的な事はされてなかったのも驚きました。
夢の分析を盛んに行い、現行の問題や悩みにあてはめ、臨機応変に現実世界で対応する。
もう、古代人でさえ夢の扱いを分かってるじゃないですか。笑
だから、今研究が色々進んでいても、どうして夢を見るのかという
「脳のメカニズム」や「睡眠の仕組み」くらいしか分かってなくて
(こう書いてしまうと大したことないみたいで申し訳ないですが、そんな気はないです。)
結局は現実世界に活用するなら、古代人と同じような「夢分析」が一番何も難しくもなく実用的で、理に適っているって印象が残りました。

また借りてきてゆっくり全部読みたいですね。
アロマもそうだけど、心理学も西洋で発展したものですし、日本はそういう心理的な部分の「理論的な学問」が遅れているようにも思えましたが、別に悪い事ではないなと思いました。
心理学や、睡眠のメカニズムや脳科学などの難しい事が分からずとも、こうして夢分析も日本の平安貴族は上手に使っていましたし、
そういった「感覚、直感、美意識」を難しく考えずに文化として美しく残している多くの日本の文化はやっぱり美しいです。
突き詰めれば、良いと思う原因みたいな理論的な研究もあって面白いんだろうけど、
そういった難しい事を考えなくてもできる「汎用性の高い良い知識や文化」ってのは、素晴らしいなと思います。
もっとみんな自国の文化に誇りを持ってほしい・・・
明治の神仏分離令はすごい悲しいけど、どうしても西洋文化の方がすごい!正しい!みたいな雰囲気があります。
だからなぁ。もうちょっと今の日本、そういう部分も大事にいろいろ動いて行ったらいいなぁと思います(曖昧)
わるいとこは改めるべきだし、良い部分はもっといろんな人が興味持てるように文化レベルが上がればいいなと思います。
日本の伝統工芸品がそのうち無くなってしまいそうだし、宗教にしてももっと楽しく学べたらいいのになと思います。
宗教って今でこそ熱心になってしまうと、なんか怪しくてマイナスなイメージがあるけど、正しく付き合えば素晴らしいものですし、面白いです。
夢にしたって現代人はもう「たかが夢」という割にやな夢を見たら「夢占い」を見て依存してしまう人がいて、もっと夢分析も目に触れる機会があればいいのに、となんか理想が出て来ちゃいます。
古代人も占いじゃなくてちゃんと分析をやってたんだぞ・・・みんなやろうぜ・・・
はぁぁ、好きな事の学びは、楽しい。